生ワクチンと不活化ワクチンの違いは?💉

生ワクチンと不活化ワクチンの違いは?💉

2020/10/12(月)

 みなさん、おはようございます。週末は台風だったので、僕はほとんど家にいて、映画を観ていました。あ、そういえば、コーヒー豆を豆のまま買ってみたので、豆を挽くコーヒーミルを買いに電気屋さんに行きました。エスプレッソ用は、ドリップ用よりも細かく挽くそうで、ダイヤル式で細かさを調整できる電動式のミルを買いました。手動式ミルで手で挽くのも面白そうですが、疲れてしまいそうで、続ける自信がありませんでした。

 挽きたての豆は、とてもいい香りですよね。僕は朝クリニックに着くとコーヒーを入れて、保温の水筒に入れたものを診察室の机においているんです。患者さんに一生懸命説明していると、気づくと喉がカラカラになっていることが多く、診療の合間に飲んでいます。

 さて、今日は「生ワクチン」と「不活化ワクチン」についてのお話を書こうと思います。インフルエンザ ワクチンの接種が始まり、毎日患者さんにワクチン接種にあたっての注意事項などを説明をしていますが、この10月から、2種類以上のワクチンを接種する際にあける接種間隔のルールが変わりました。これは、接種するのが生ワクチンか不活化ワクチンかどうかで異なります。そもそも、生ワクチンと不活化ワクチンにはどのような違いがあるかご存知ですか?

生ワクチン

 まず、病原体となるウイルスや細菌を弱毒化して、病原性をなくしたものを原材料にして作っているのが生ワクチンです。この場合、毒性を弱められたウイルスや細菌が体の中で増殖して免疫を高めていくため、接種回数は少なくてすみます。十分な免疫ができるまでには1ヶ月くらいかかります。例えば、BCG、麻しん風しん混合(MR)、水痘、おたふくかぜなどが注射剤の生ワクチンで、ロタウイルスが経口剤の生ワクチンです。

不活化ワクチン

 次に、病原体となるウイルスや細菌の感染能力を失わせて、不活化させたものを原材料にして作っているのが不活化ワクチンです。生み出される免疫力が生ワクチンに比べて弱いため、何回か接種する必要があります。例えば、インフルエンザは不活化ワクチンですし、他にもヒブ、B型肝炎、日本脳炎、4種混合、3種混合、2種混合などが不活化ワクチンです。

 今までは、生ワクチンを接種した後は27日間、不活化ワクチンを接種した後は6日間の期間をあけなければ次のワクチンを接種することができませんでした。これが、10月1日からのルール変更にて、生ワクチンを注射で接種し、次も生ワクチンを注射で接種する場合以外は、接種期間に制限がなくなりました。生ワクチンでも、経口のワクチンなら制限はありません。

  つまり、生ワクチンを2種類とも注射で接種する場合以外、片方が不活化ワクチンや経口生ワクチンだったり、両方とも不活化ワクチンや経口生ワクチンであれば、接種の間隔をあける必要がなくなったんです。ただ、同じ種類のワクチンを複数回受ける場合には、ワクチンごとに決められた接種間隔がありますのでご注意くださいね。

 例えば、インフルエンザワクチンは1回目と2回目の間に2〜4週あけて接種する必要があります。予防接種についてわからないことがあったら、ご遠慮なくご相談くださいね。

 それでは、今日からまた1週間、頑張りましょう。一気に気温が下がりましたので、風邪をひかないようにくれぐれもお気をつけください。僕も、クリニックの行き帰り用に、厚めの上着を出してきました。